「ハミルトンの実験」とは、ようは
ハゲる原因は何なのか?っていうことを
調べようとした実験のことです。
もうちょっと具体的に言うと、薄毛になるのは男性ホルモンが原因だと思ってたけど、
もしかしたら他の要因もあるんじゃねーの?ってことを調べようとしました。
この記事の目次
まずはじめに
この実験内容を理解するためには、
まず「テストステロン」っていう男性ホルモンについて
ちょっと知っておく必要があります。
えと、まずこの「テストステロン」が分泌される体の部位、それは睾丸。
そうです、タマ◯ンです。
じゃあ、もし僕たち男が
タマ◯ンをとっちゃったら(去勢したら)どうなるでしょうか?
当然、この「テストステロン」は分泌されなくなりますね。
徐々に見えはじめる最初の容疑者
さて、ここまでを念頭に置いて読み進めてください。
ハミルトンさんの話に戻ります。
彼が薄毛について色々調べた結果、次の2つの事実がわかりました。
- FACT1:薄毛の男性が去勢された場合、薄毛の進行は止まった
- FACT2:思春期以前に去勢された男性は、薄毛にならない
この2つの事実は、言い換えるとこうなります。
FACT1を言い換えると…
去勢すると薄毛の進行が止まったということは、言い換えればテストステロンが分泌されなくなると薄毛の進行が止まった、と言い換えることができます。
FACT2を言い換えると…
テストステロンは、実は思春期以降からしか分泌されないことがすでわかっています。つまり、去勢されてテストステロンが分泌されない男性はハゲない、と言い換えることができます。
さぁ、ここまでの実験結果を見て、どうでしょう?
この男性ホルモン「テストステロン」が
薄毛の犯人である可能性、超高いですよねwww
でも、まだ100%犯人とは言えきれません。
なぜか?
その理由は、ハミルトンさんのもう一つの実験が関係しています。
浮かび上がってくる衝撃の新事実!
そのもう一つの実験、内容はいたってシンプル。
彼は、去勢後の男性に「テストステロン」を注射する実験を行いました。
この実験から、新たに2つの事実が得られたんですね。
- NEW FACT1:去勢前から薄毛だった人は、テストステロンを注射すると薄毛が再び進行し始めた
- NEW FACT2:去勢前から薄毛じゃない人は、テストステロンを注射しても薄毛にならなかった
簡単に言うと、ようは男性の薄毛にも「テストステロンの影響を受けやすい人」と「テストステロンの影響を受けにくい人」の2パターンがあるということですね。
さて、ではこの実験結果と、最初の実験結果を総合して推理してみましょう。
するとどうなるか?
僕たちの薄毛に「テストステロン」が関与していることはどうやら間違いなさそうです。
ただこの犯行が、「テストステロン」の単独犯である可能性はなくなったということ!
そう、犯人は最低でも2人以上の複数犯だったのです。
薄毛の原因、本当の「黒幕」は?真犯人が明らかに!
テストステロンと組んで薄毛を進行させていた黒幕。
すでに医学的に解明されております。
もう一人の犯人の名は、「5αリダクターゼ」。
「5αリダクターゼ」というこの酵素、「テストステロン」と結びつくことで、「ジヒドロテストステロン」という物質に変化します。
ジヒドロテストステロン、またの名を「DHT」。
この「DHT」こそ、僕たちの薄毛にさせる黒幕だったのです。
恐怖の「DHT」、驚くべきその犯行の手口とは?
テストステロンが5αリダクターゼと結合して出来てしまう「DHT」。
こいつが毛母細胞に働きかけることで、細胞の分裂が鈍くなったり止まったりします。
「DHT」の犯行は非常に残忍極まりなく、「培養した毛母細胞にDHTをかけると、細胞は死滅してしまった」という実験結果も報告されているほど。
まさに我々の天敵…末恐ろしいですね。
僕たちをハゲさせる、DHTの犯行を防ぐには?
薄毛の犯人はわかった。
じゃあそいつの犯行を止める方法は?ということになりますが、これも単純簡単。
方法としては、次の2つがあります。
- 方法1:テストステロンを分泌しないようにする(去勢する)
- 方法2:テストステロンが5αリダクターゼと結合しないよう阻止する
まず、「方法1」は当然却下ですね。薄毛のために男の象徴を無に帰すようなことをする人はいないと思います。
なので、必然的に今のところ「方法2」が今の薄毛治療の王道。
ようは、「テストステロン」の分泌には目をつぶるけど、その後に「5αリダクターゼ」と結合することだけは阻止する!という方法。そうすれば、「DHT」が生まれることはないので薄毛の進行は止まります。
「遺伝」という名の「運命」に左右される
勘のするどい人は、ハミルトンさんの二つ目の実験結果で察しがついているかも。
実験結果はこうでした。
”男性の薄毛にも「テストステロンの影響を受けやすい人」と「テストステロンの影響を受けにくい人」の2パターンがある。”
もう答えを言ってしまいますが、要するに
- テストステロンの影響を受けやすい人=遺伝的にハゲやすい人
- テストステロンの影響を受けにくい人=遺伝的にハゲにくい人
ってことです。
何度も言うように、薄毛の原因は「テストステロン」と「5αリダクターゼ」が結びつくことで生まれる、「ジヒドロテストステロン(DHT)」ということは確かなのですが、遺伝によってこの「DHTの感受性」が左右されるということです。
残念なことに、この「DHTの感受性」に関しては細胞レベルで決まってしまうので、僕たちがどうこうできるものでもないんですね・・・。
ハゲやすい人はいくらDHTをブロックしたところでブロックしきれなくなると薄毛は進行するし、ハゲにくい人はDHTをブロックしなくても感受性が低いと薄毛にはなりにくいってことです。
なので、遺伝的にハゲやすい人は、食生活やシャンプーに気を使うことである程度、進行を遅らせることはできるかもしれませんが、根本的に解決するのは難しいんですね。
本日のまとめ
- ハミルトン博士は薄毛の原因物質と遺伝との関係を証明しようとした!
- 薄毛の犯人はテストステロンと5αリダクターゼが結合してできる「DHT」だった!
- 「DHT」の影響を受けやすいかどうかは遺伝によって決まっている!
- 遺伝的にハゲやすい人でも、現在は特効薬があるので諦める必要はない!